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《 元旦と継承 》

今年もあと10日。

生徒、親御さん、あすなろの職員、他塾の職員、各学校の先生方、その他私のこのブログをたまたま目にされた方。
このブログを読んでいただいたことに感謝したい。

しかし、12月から元旦にかけての、「年を越す」という気持ちや、「元旦がせまる」という、そわそわ感や初々しい気持ちが年々と無くなってきているような気がする。
おそらくわたしだけであろうが、、、。

年をとったせいだろうか。それとも生活や気持ちに何か余裕がないからだろうか。

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約40年ほど前であろうか、元旦が楽しみだった。クリスマスが終わった頃には、家の中を大掃除。近所のおばさんのカッポウ着姿をよく目にした。29~30日にかけては恒例の餅つき。親戚みんなが集まったり、近所の人々が寄り合ったりした。年越しはNHKの紅白を眠たい目で見て、行く年来る年を見る頃にはすでにお年玉をたくさんもらっている夢の中。そして元旦は予定どおり親戚が集まり、予定どおりにお年玉をもらった。たしか、お年玉袋に100円札が2~3枚入っていた。ときどき中身にサプライズがあったことを覚えている。それは板垣退助ではなく伊藤博文が顔を出したときであった。また「よそ行きの服」を着て、家族で三社参りをした覚えもある。
 《 元旦と継承 》_e0177961_1484324.jpgそれから10年経った約30年前。年だけ10才とっただけで、年を越す雰囲気は変わっていない(お年玉の夢は別として)。
 それからそれから約21年前、昭和から平成になった年。
 今は亡き小渕首相が「平成」という元号を紹介したTVは、まだ記憶に残っている。
 しかし、「元旦が近づく」という、あのそわそわ感や初々しさはこの頃からしだいに無くなっていったような気がする。
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 なぜだろう? 年を越すという感触が年々と薄れてきているのは。年々、人と人との絆も薄れていき、近所のうるさいおばさんおじさんもこの地球上から絶滅してしまった感じがする。世の中がずいぶん変化したからだろうか。
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 良いか悪いか分からないが、わたしの脳時計はずっと前から止まっている。
聞く音楽は昔のもの。着ている洋服の感覚も昔と同じアイビーやトラッド。この言葉も今となっては死語か、、、。教えるスタイルや生徒たちと接するスタイル(アメとムチ)も変わらない。逆にムチの太さが大きくなってきている。
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時を経ても、時代が変化してもこのスタイルは変えるつもりはない。
しかし、毎年のことであるが、2009年の幕が降りようとしている今、もう一度今年を振り返り、自分自身の反省(指導内容・言葉・行動・行事企画・営業・家族・友人のことなど)をしなくてはならない。
過去を振り返ることは、意外と面倒くさい。学習にしても仕事にしてもその行動は大切だと思う。時流に乗った手法も忘れてはならない。だから、この確固たるスタイルは時流に対して微調整していかないといけない。そのための反省である。
今、100年に一度の大不況、日本丸も非常に厳しい経済状況下、倒産・企業の吸収合併・リストラ・大卒就職の氷河期などあまり良くない話ばかり。みんな生きていくのに一生懸命で精一杯。だから日本の伝統や慣習の継承など構ってられないのだろう。
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 だが、経済がどうあっても、日本人としての誇り、生き方は守っていきたい。
 前回のブログでも日本人だからこそ、四季の趣に感動していられると書いた。《 元旦と継承 》_e0177961_1412286.jpg
教場での生徒指導でも日本的な面を加味してずっとやっている。(礼儀・忠義・懸命など。)塾の一年の「節目」となり、恒例行事でもある合格祈願。わざわざ神主を招き、受験生みんなの合格祈願をしていただいている。家庭でも我が家なりの慣習を守っている。
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継承には、いろいろなものがある。「伝統の継承」「文化の継承」「慣習の継承」「技術の継承」「家訓の継承」など。《 元旦と継承 》_e0177961_14115614.jpgずいぶん前は、「継承」ではなく「ごく当たり前」のことであった。まわりが継いでくれそうにない様子なので、「継承」という文字が浮上してくるのかもしれない。情報や産業が発達していくにつれて、日本丸に乗せていたこのような装飾品がしだいに消えつつある。このままでは、日本丸は装飾品を一切積載せず、破壊力とスピードだけを備えた原子力潜水艦になりそうな気がしてならない。大丈夫か?
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お金をかけなくてもいい。しかし元旦だけでも日本人らしい過ごし方をして、子どもたちに継承したいものだ。
みなさんは、元旦をいかがお過ごしか。
《 元旦と継承 》_e0177961_1415354.jpg
by akashi-asunaro | 2009-12-22 14:05