《 福岡県公立高校入試問題2012年の分析と対策 社会編 》

 前回は数学でしたが、いかがでしたか。どうしても長文になってしまいますが、すいません。

 さて、今回は社会です。うちの社会担当の渡部先生に分析と対策を説明していただきます。

それでは、渡部先生!お願いします。


まずは、全体的な正答率から。

昨年度の正答率は、49.9% つまり、29.9点(/60点満点)。

ついに30点を下回りました。。。一昨年度は51%、その前は56.8%であったことを考えると、年々難化していることになります。

次に、大問別正答率です。

1 歴史的分野(古代~近世) 4.1点/10点(正答率41.2%)
2 歴史的分野(近代~現代) 5.2点/10点(正答率51.9%)
3 地理的分野(世界地理)  5.2点/10点(正答率52.6%)
4 地理的分野(日本地理)  4.2点/10点(正答率41.9%)
5 公民的分野          7.8点/14点(正答率55.7%)
6 総合               3.4点/ 6点(正答率56.9%)

 大問1の「近世までの歴史」と、大問4の「日本地理」で差がついていることが分かります。
日本地理については、学校によりしっかり学習されたところと、そうでないところが見られ、そのことが影響しているかもしれません。歴史については、江戸時代までの歴史の教科書をもう一度、しっかり読み直す必要があります。

 では、大問ごとに見ていきましょう。

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1 歴史的分野(古代~近世) 4.1点/10点(正答率41.2%)
 歴史は、時代の特色(人々の暮らしや政治のあり方)で分類する時代区分がよく出題されます。よって、効率的な勉強のやり方は、古代(旧石器時代~平安時代)、中世(鎌倉時代~室町時代)、近世(安土・桃山時代~江戸時代)ごとに、人物・政治・文化・農業などをまとめて覚えていくことだと思います。問4の日米修好通商条約とその不平等な内容については、関税自主権と「綿織物」を関連させ、貿易の特色を答えさせる記述ですが、難しかったです。でも、教科書には記載されています。

2 歴史的分野(近代~現代) 5.2点/10点(正答率51.9%)
 近世とは異なる大問2の近現代に関して、受験生たちとって、学校でも中2の後半に習っており記憶が新しく、また「大事件(戦争や恐慌、独立や安保も含む)」が多く起きているのでインパクトがあったので覚えやすい!それが正答率にも表れています。ただ、そのなかでも面倒な「自由民権運動と大正デモクラシー」、「地租改正と農地改革」、「五・一五事件と二・二六事件」など、紛らわしい語句の違いをはっきりさせておくことは大事です。最も正答率が低かった問4は、世界恐慌が日本の農村にまでどのような影響を与えたのかを「アメリカ」「生糸」を用いて記述させるもの。難しかったが、これも教科書に載っています。

3 地理的分野(世界地理)  5.2点/10点(正答率52.6%)
 地理分野は近年、資料の読み取りをいかに速く、そして正確にできるかがカギになっています。ただ、エネルギー消費量を答える問2では、世界のエネルギー消費量1位はアメリカ、2位は中国。鉱産資源の産出国を答える問3では、原油・石炭・鉄鉱石のベスト3はおさえておかなければなりません。記述で出題された問4の西ヨーロッパの気候の特色は、学校の定期テストでも出題される頻出問題。気温と緯度の資料もついているが、知識があれば資料は確認程度で十分だったはずです。
資料をしっかり読み取る、つまり「なぜ、これが正解になるのか」を説明できるようになるまで、頑張りましょう。

4 地理的分野(日本地理)  4.2点/10点(正答率41.9%)
 日本地理の出題である大問4も、基本的には大問3同様、最低限度の知識と資料の読み取り力が問われています。ただ、資料が多い分、用いられている記号も多種で、どの記号で答えるのか、相当注意していないと間違う可能性がかなり高いと思われます。帯グラフを記入させる問2とともに、慣れるための練習が必要です。

5 公民的分野  7.8点/14点(正答率55.7%)
 公民は他分野に比べ、全体の配点は少ないが、記述が多いことが特徴です。重要な語句については、教科書どおりにしっかり説明できるようにしておきましょう。環境問題、社会保障、地方自治、景気変動に国際社会は、いずれも頻出の単元です。教科書をしっかり読むことだけでなく、教科書の図や資料が何を示しているのか、一度自分で書き直してみることも役に立つでしょう。

6 総合  3.4点/ 6点(正答率56.9%)
 今回は、バイオエタノールについての出題でした。この大問6は、日本や世界の情勢から出題される傾向が強く、ニュースや新聞等で現在のさまざまな情勢を知っておくことは、とても有効でしょう。ただ、ほとんどが記述での出題なので、図をしっかり説明できる記述力が必要です。さらには、一つの出来事が、どう日本に、世界に影響を及ぼすか(今回なら、バイオエタノールの開発⇒とうもろこしの需要増⇒とうもろこしの価格上昇⇒貧困な人への影響)を深く考える力が大切です。

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最後に・・・
「社会は暗記で何とかなる」というのは昔の話で、今や

暗記力+資料読解力+記述力に、注意力が必要とされる科目

になりました。暗記だけでも、読み取りだけでもダメで、言わば総合力が試されます。重要語句を一つ一つ覚え、それを資料の読み取りや記述で使えるようにしなければなりません。
多くの問題を解き、そのやり直しをどれだけ念入りにできるかが勝負!同時に、歴史と公民は特に、教科書をしっかり読んでおくことも必ずしておきましょう。
 最後の最後まで、あきらめず、頑張れ!

                             あすなろ伸学舎 社会担当 渡部 博
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by akashi-asunaro | 2013-02-22 20:14 | 学習 | Comments(0)